iPhone動画がPremiere Proで白飛びするとき|HDRと色管理の確認手順

新しいiPhoneで撮った動画をPremiere Proに入れたら、白い部分が明るすぎる。猫の毛並みも、なんだか見えにくい。ボクが困ったのは、この色の違いでした。

当時の失敗例は残しておきます。白い部分が気になった動画。ただし、公開動画だけでは元の素材や編集設定まで確認できないため、見た目だけで原因を一つに断定はできません。

先に、旧記事の手順を訂正します

2026年9月15日更新:旧記事の「素材の色管理をRec.709へオーバーライドすればほぼ直る」という説明は不適切でした。HDR素材にSDRの色空間を割り当てることと、HDRからSDRへ変換することは別です。成功を保証する表現と、確認できないメニュー名を修正しました。

素材・編集・出力の3か所を確認する

まず編集プロジェクトを複製して、元の状態を残します。そのうえで、①撮影素材の色空間、②シーケンスの色管理、③書き出し先の色空間を確認します。明るく見えるからと、先に露出だけ下げると、原因が分かりにくくなります。

HDRは明るさを広い範囲で扱う映像方式です。SDR向けに出す場合は、その明るさを出力先の範囲へ収める処理が必要になります。Premiereでは色管理とトーンマッピングの設定を確認します。

1.入力は実際の素材に合わせる

素材のプロパティや色管理の情報を見て、HLG、PQ、Rec.709など、何として読み込まれているかを確認します。iPhoneで撮ったという理由だけで全素材を同じ設定にはしません。

素材の色空間を上書きする設定は、認識が誤っている場合に実際の素材に合わせるためのものです。HDR素材をSDRにしたいからという理由で、入力側を一律Rec.709へ変えないでください。

2.SDRで仕上げるなら出力をRec.709にする

現在のAdobe公式案内では、シーケンスの色管理に「Direct Rec.709 (SDR)」などのプリセットがあります。SDRで届けたい場合は、出力色空間がRec.709になっているか、HDR素材へのトーンマッピングが意図どおり働いているかを確認します。

設定場所や名称はPremiereのバージョンで異なります。利用中の版に合うAdobe公式の色管理ガイドを確認してください。HDRとして仕上げる場合は、SDR向けの設定をそのまま使いません。

3.短い区間を書き出して比べる

白い壁や猫の毛など、違いが気になった区間を短く書き出します。書き出しの色空間もシーケンスの意図とそろえ、編集画面だけでなく、実際に見る端末や再生アプリで確認します。

端末側のHDR表示や再生アプリでも見え方は変わります。素材・シーケンス・出力の設定を記録して、一つずつ変更した方が、どこで違ったのか追えます。

次の撮影前に決めておくこと

SDRで編集する予定なら、撮影前にiPhoneのHDRビデオ設定を確認しておくと、作業の方針をそろえられます。設定を変えても、すでに撮影済みのファイルは変わりません。

今回ここに載せているのは、公式資料に合わせて直した確認手順です。元動画をこの手順で再編集した比較結果は、まだ掲載していません。「これだけで直る」と言い切らず、まず素材から確認する。ボクもそこからです。